猛暑日が続き,夏本番という感じになってきました。
これから夏祭りがいろいろなところで開催され,金魚掬いで金魚を掬って来る人も多くいると思います。
しかし,金魚掬いの金魚はかなりの確率で病気を持っていたり,体力がなくなっていたりすることがほとんどです。そこで,生物研の部員の長年の経験をもとにどうすればお祭りの金魚をうまく飼うことができるのかを書いてみようと思います。
長くなりそうですが,お付き合いいただけると幸いです。
1.金魚を持ち帰ってきたら,バケツで0.5%の塩水浴をする
金魚を持ち帰ってきたらまず,バケツに水をはりカルキ(水道水には塩素が含まれています)を抜きましょう。塩素の抜き方は,専用のカルキ抜きを買ってくるか(ドンキにも売っています),ビタミンCの飴を水の中で擦ると良いです。
その水に対し,0.5%の塩を加えます。この塩水は,ほとんど魚の体液の濃度と同じであり浸透圧調節のエネルギーを軽減することができます。
さらに,もう一つのバケツに水を用意しておきましょう。(一日置いておけば,カルキは抜けます)
2.エアーポンプとエアーストーンを買ってくる
アクアリウムショップやホームセンターで,エアーポンプとエアーストーンを買ってきましょう。(水作エイトのセットなども可)
魚は水中で呼吸するのに,水の中に多くの酸素が溶け込んでいる必要があります。(特に暑い時期は溶存酸素濃度が低くなります)
なので,エアレーションは必須となります。
3.魚病薬とパラクリアを買ってくる
金魚はお店で普通に買ってきたとしても,よっぽど良いお店で買わない限りほとんどの場合に病気を持っています。
そこで,アクアリウムショップで魚病薬を買ってきてください。
まずは,グリーンFゴールド顆粒を買ってきましょう。(グリーンFリキッドやグリーンFクリアーではありません)これは,細菌性の感染症に効く薬でカラムナリス症やエロモナス症に効果があります。(その他,エルバージュなどでも大丈夫です。アクアショップの店員さんに相談しましょう)
また金魚の病気の主な原因として,ギロダクチルスやダクチロギルスなどの寄生虫がいます。よく,この病気を総称してエラ病ということがあります。これを治すのには,トリクロルホンが効くのですが副作用が大きく入手も難しいです。
そこで,パラクリアという餌をお勧めします。これには7つのハーブが配合されており,体重の1%を4週間与え続けると,大きな効果があるとされています。
効果の詳細は,こちらのページに書いてあります。
4.半分の水を換え,バケツにグリーンFゴールド顆粒を入れる。
金魚がいるバケツの水を半分換え(カルキを抜いた同じ温度の水を入れてください),規定量のグリーンFゴールド顆粒を入れてください。
必ず,エアレーションを行いましょう。
5.水槽を用意する。
アクアショップの店員さんと相談し,水槽をセットしましょう。水草やバクテリア剤を入れるとさらに良いと思います。
さて,ここまでが飼育開始初期の流れです。飼っているうちに多くの困難に会うと思いますが,ぜひそのときはアクアリウムショップに立ち寄り,店員さんに聞いてみてください。皆さん親切に教えてくれると思います。(アクアリウムショップの店員さんは職人肌の方が多く話しかけづらいかもしれませんが,勇気を持って話しかけてみましょう。皆さん誠意を持って教えてくれます。)
最後に,お勧めのアクアリウムショップを掲載しておこうと思います。
他にも,多くの良いアクアショップがあります。お近くのアクアリウムショップの店員さんに相談してみてください。
An aquarium.(文京区,護国寺駅)
水草やマニアックな熱帯魚に強いお店です。TBS「マツコの知らない世界」にもでた志藤さんがお出迎えしてくれます。金魚向けの水草や餌も売っていますので,お近くの方はぜひ立ち寄ってみてください。金魚の飼い方も丁寧に詳しく教えてくれます。
多摩水族館(立川市,立川駅)
金魚に強いお店です。中に入ってみると,他ではみることの出来ない素晴らしい金魚がたくさんいます。良い金魚が欲しい方,必見です。水もとても綺麗で驚く方がたくさんいると思います。お店の方は,熱意を持って金魚の飼い方を説明してくれます。
aQualite(練馬,中村橋駅)
水草や錦鯉に強いお店です。中には,南米の珍しい水草と錦鯉がたくさんいます。店長さんは気さくで,なんでも聞けば教えてくれます。休日が多いので,事前にホームページを確認してから行ってください。
Aquarium Shop Earth(世田谷区,池ノ上駅)
水草や小型のボトルアクアリウムに強いお店です。中はとてもおしゃれで清潔感があります。インテリアとして水槽をおきたい人にはぴったりのお店です。金魚の飼い方も丁寧に教えてくれると思いますので,店員さんに聞いてみましょう。
観賞魚ブログに参加しました!最後にポチッとお願いします。
Comments